コートについてしまったシミの落とし方をお探しではありませんか?クリーニングに出すべきと分かっていても、できることなら家庭で対処したいと思う方は少なくないはずです。しかし、シミを広げたり生地を傷めたりしないか、心配になりますよね。
そこで本記事では、コートの正しいシミ抜き方法を解説します。また、汚れ別の対処方法やクリーニングに出すべき基準を紹介するので、コートの汚れが気になっている方は参考にしてみてください。
お気に入りのコートを長く着続けられるように、ついてしまったシミは正しく対処して、綺麗な状態にしましょう。
目次
ウールコートやトレンチコートのシミは消える?
「軽度のシミ」や「時間が経っていないシミ」であれば、家庭でも消すことは可能です。シミの成分は時間が経過してしまうとコートの繊維にまで入り込むため、落ちにくくなります。
そのため、シミを綺麗に消すには、素早い対処が必要です。ウールコートの場合、天然素材で作られているので、洗っていいのか不安になる方も少なくないでしょう。
確かにデリケートな素材ではありますが、軽くたたく程度であれば質感を落とさずにシミ抜きができます。
またポリエステルや綿など、化学繊維で作られているトレンチコートやモッズコートは、摩擦に強く、扱いやすい特徴があります。基本的には、家庭でも綺麗にシミ抜きできるコートです。
ただし、カシミヤやアンゴラなど高級天然素材で作られたコートの取り扱いには注意してください。ウールコートよりもさらにデリケートで、シミ抜きするのが難しい上に、質感を落としてしまう可能性があります。家庭で対処するのは難しいので、クリーニング店に任せるのが無難です。
まずはシミの状態とコートの素材を見極めて、家庭でも対処できるか判断することが大切です。
コートのシミ抜きに必要な道具3つ
自分でコートのシミ抜きをする時は、下記3つの道具が必要になります。
- おしゃれ着洗い用の中性洗剤(エマールやアクロンなど)
- タオル
- ティッシュ
中でも、こだわってほしいのは洗剤です。洗剤は蛍光剤や漂白剤が入っているものではなく、おしゃれ着洗い用の中性洗剤を用意してください。おしゃれ着用の洗剤は服への負担が少なく、縮みにくいのでデリケートなコートのシミ抜きに適しています。
またタオルは、汚れがコートに移る恐れがあるので、清潔なものを用意しましょう。続いては、これら3つの道具を使ったシミ抜き方法について紹介します。
コートのシミを綺麗に抜く手順
コートのシミ抜きを実践する前に、まずは洗濯表示を確認してください。洗濯表示に「水洗い不可」となっている場合は、家庭でシミ抜きはできません。
シミを広げたり、色が抜けたり、生地を傷めるなど失敗する恐れがあるので、クリーニング店に依頼しましょう。
洗濯表示に「水洗い可」となっているコートのみ、下記の方法を試してみてください。またシミ抜きをする時は、生地を傷めないよう優しく丁寧に洗うのがポイントです。
①ティッシュ・タオルで汚れを取る
はじめに、ティッシュやタオルで汚れやシミのかたまりをつまみ取ります。この時に、擦ると汚れを広げてしまうので、吸い取るイメージで行いましょう。
②洗剤・濡れタオルを使って汚れを落とす
汚れがついた部分の裏地に、乾いたタオルであて布をします。濡れタオルに中性洗剤を含ませて表から軽くたたき、あて布に汚れを移します。あて布に汚れがついたら綺麗な部分に変えて、移らなくなるまで繰り返しましょう。
油汚れの場合は、30℃ほどのお湯を使用するのがポイントです。また汚れをたたく時は、シミの外側から中心に向けて行います。シミ取り後の輪ジミ防止になるので、中心から外側ではなく、外側から中心に向けて行うようにしましょう。
③水拭き・乾拭きをする
すすいで固く絞ったタオルで、洗剤を拭き取ります。洗剤が残っていると新たなシミの原因になるので、たたくように拭いて洗剤を取り除いてください。
洗剤を取り終えたら、コートの裏と表の両面に乾いたタオルをあてて、水気を取ります。タオルに水分がつかなくなるまで、丁寧に行いましょう。
④風通しのいい場所で干す
乾拭きを終えた後は、風通しのいい場所で乾かします。変色を避けるため、直射日光が当たらない日陰に半日ほど干しましょう。
また干す時は、コートの型崩れを防ぐために、平置きにするか厚みのあるハンガーにかけるのがおすすめです。
コートの汚れ別の対処方法|水溶性・油溶性
汚れの原因が分かっていれば、適切に対処することができます。汚れの原因に合わせて対処すると、より綺麗に仕上がります。
汚れには大きく分けて、下記2種類あります。
- 水溶性(コーヒーやお茶)の汚れ
- 油溶性(口紅やチョコレート)の汚れ
見分ける目安としては、液体でサラサラしていれば「水溶性」、個体でドロッとしていれば「油溶性」となります。汚れの特徴を押さえながら、適切に対処しましょう。
水溶性(コーヒーやお茶)の汚れの対処法
水溶性の汚れには、コーヒーやお茶、ジュース、しょうゆなどが当てはまります。水に溶けやすく、比較的シミになりにくいのが特徴です。
濡れたタオルでたたくだけでも、ある程度は綺麗に落とせます。シミが付いてしまっても、すぐに水で洗えば比較的簡単に落ちることが多いです。
ただし、同じ水溶性の汚れでも果汁やワイン、インクなど色素が強いものは、色が残る可能性があります。この場合、中性洗剤を薄めたものを使用して対処するようにしましょう。
油溶性(口紅やチョコレート)の汚れの対処法
油溶性の汚れには、口紅やファンデーション、チョコレート、ドレッシング、ボールペンなどが当てはまります。水となじまず、水溶性の汚れよりも落ちにくいのが特徴です。
油分を含む場合は、温めることで汚れが落ちやすくなるので、ぬるま湯を使うのがポイントです。汚れが広がらないよう、外側から中心へたたくことを意識して、つまみながら汚れを拭き取りましょう。
コートのシミは家庭とクリーニングどちらがいい?
基本的には、クリーニング店に任せることをおすすめします。家庭での簡単なシミ抜きでは、シミを完全に消すことは難しいからです。
特に、「シミ抜きしても落ちなかった」「綺麗に落とせる自信がない」という場合は、プロに頼るべきです。余計な手を加えて状態を悪化させてしまうと、取り返しのつかないことになり兼ねません。
また、洗濯表示に「水洗い不可」となっているコートやカシミアやアンゴラなど高級天然素材で作られているコートは、家庭では対応できないので、クリーニング店に任せましょう。
コートのシミ・汚れはリナビスへ
軽度のシミや時間が経過していないシミであれば、家庭でも落とすことはできます。汚れ別の対処方法を覚えておけば、外出先でも応急処置ができるので、いざという時に役立つでしょう。
しかし、汚れを完全に取り除くのは難しく、場合によっては状態を悪化させてしまう可能性もあります。中でも洗濯が難しいコート類は家庭で対処するのではなく、クリーニング店に任せると安心です。
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