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革の加工方法による特徴の違いを調べてみた

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以前のブログで、靴によく使われる革の種類なめし方の種類についてご紹介いたしました。

 

今回は革製品の知識シリーズ第3弾として「革の加工方法の種類」についてご紹介させていただきます。

 

 

こんなにたくさん!?革の加工方法とその特徴

 

代表的な加工だけでも9種類の加工方法があり、それぞれに特徴があります。

 

 

【ヌメ革】

 

タンニン鞣しという植物由来の成分で加工を行ったのみのいわゆる、着色されていない素上げ状態の革を指します。

 

・特徴

 

革繊維が密であり、頑丈である。

 

大幅な経年変化が楽しめる。

 

素仕上げの為、水分やキズ、乾燥に弱い。

 

 

【起毛革】

 

革の表面を起毛させて革で、起毛させる毛の長さや革の表と裏どちらの面を起毛させているかなどの違いにより、「スエード」「ベロア」「ヌバック」等、呼び方が変わります。

 

 

・特徴

 

独特の柔らかい手触り。

 

起毛による温かみある見た目。

 

水に弱く、毛が寝ると風合いが大きく変わる。

※すぐに乾燥させブラッシングし、毛並みを整えれば大丈夫です。

 

 

【ガラス革】

 

鞣し後の乾燥工程をガラスやホーロー加工を施した鉄板に張り付けて行い、革の表面を少し削って合成樹脂などで仕上げる革を指します。

 

・特徴

 

耐水性、耐久性が高い。

 

経年変化はなく、革クリーム等のメンテナンスも効果は薄い。

※一度シワが入るとその部分からひび割れが発生する。

 

程よい光沢がある。

 

 

【エナメル革】

 

鞣し終わった革の表面に、加熱したアマニ油や樹脂を溶かしたワニスなどを塗り込みます。その後、塗り込みと乾燥を繰り返して光沢のある被膜を作った革のことを指します。

 

・特徴

 

耐水性、耐久性が高い。

 

経年変化はなく、革クリーム等のメンテナンスも効果は薄い。

※シミや汚れがエナメル層に入り込むと取り除くことができない。

 

強い光沢がある。

 

 

【オイル革】

 

タンニン鞣しを施す工程でオイルを染み込ませ、革をよりしなやかにして耐久性を増した革のことを指します。

 

・特徴

 

耐水性、耐久性が高く、しなやかである。

 

経年変化が楽しめる。

 

服などに色移りする可能性がある。

 

 

【シュリンク革】

 

鞣しの段階で特殊な薬品につけることで、革の表面を縮める加工を施した革を指します。

 

・特徴

 

キズやシワに強く、目立ちにくい。

 

型崩れしにくく、コシがある。

 

水分を含むと色落ちしやすい。

 

 

【揉み(シボ)革】

 

シュリンク革が鞣しの段階で特殊な薬品につけることで、革の表面に加工を施すのに対し、機械や手でシワを付けた革を指します。

 

・特徴

 

キズやシワに強く、目立ちにくい。

 

柔軟性が高い。

 

 

【型押し(エンボス)革】

 

凹凸を刻印した金属板を押し当て、熱と圧力で革の表面に様々な模様を型押しした革のことを指します。

 

・特徴

 

様々なデザインが可能。

 

 

【ブライドル革】

 

タンニン鞣し後、染色し、数ヶ月以上蜜・蝋をしみこませた革のことを指します。

 

・特徴

 

非常に堅牢で水にも強い。

 

ツヤがあり経年変化もある。

 

ブルーム(白い粉)があり独特な表情。

 

 

最後に

 

このような豆知識や日常のお手入れ、お困りごとにも無料でお答えしています。

 

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