麻の基本情報まとめ。傷まず長持ちさせる洗濯方法とは?
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麻は、春夏用の衣服に多く使用されている生地です。
今回は、そんな麻について情報をまとめました!
記事の目次
麻ってどんな生地?何でできてる?
まずは麻の基本情報から紹介します。
麻とは?
麻は植物に含まれている繊維の総称で、同じ麻と言われているものでも原料となる植物によってそれぞれ性質が異なります。
たくさんある麻の種類の中で、一般的に衣類に使用されているものに、リネン(亜麻)とラミー(苧麻)があります。
リネンとラミーは、天然素材の中で熱伝導率が最も高い性質を持っており、体温を下げてくれることから春夏の暑い時期の衣類に使用されます。
また、汗を吸収し、発散するのが速いので夏の暑い日でもベタベタせず速く乾きます。
市販されている麻製品には、ラミーとリネンを使用しているものがあり、性能の違いによって価格に差が出ています。
麻の用途
シャツワンピース | くつした |
出典:BAYCREW’S |
出典:趣佳 |
麻は、シャツ・肌着・ソックス・ハンカチなどに使用されており、主に夏物の衣類に使用されています。
麻は速乾性もあり、かつ熱伝導率が高いことから、夏でも快適に過ごすことができる衣類として魅力を感じている人も多いのではないでしょうか。
麻は現在では、天然素材の中でも高額な部類に入る素材になっています。
その理由として、生産している地域が限られているためそもそも麻の生産量が少ないということがあります。
また、速乾性と速乾性と兼ね備え涼しく過ごせるという性能の高さも価格に影響しています。
高級素材として扱われている麻ですが、素材が豊富に採れる東南アジアを中心に、普段着としても使用されています。
価格は高い麻製品ですが、夏を涼しく快適に生活するアイテムとして購入してみてはいかがでしょうか。
麻のメリット
- 強度が高い
- 涼感を与えてくれる
- 速乾性に優れている
- 上品な光沢がある
麻の繊維は天然素材の中でも強度が高く、水に濡れるとさらに強度を増す素材です。
また、涼感を与えてくれる素材で、熱伝導性が高いので体温を奪って放熱してくれるという特徴を持ちます。
さらに、麻は高級品であるだけに上品な光沢があり、リネンは亜麻色や白、ラミーは絹のような白い光沢があり、上品な雰囲気を持っています。
麻は、涼感や速乾性など夏物の衣類に向いている性質を持ちながら、高級感も兼ね備えた素材であると言えます。
麻のデメリット
- 伸縮性がない
- チクチクする
- シワになりやすい
麻のデメリットとして、植物の茎を使用していることから、伸縮性がないことがあげられます。
また、麻の種類によっては繊維の硬さからチクチクすることもあります。
さらに、麻は伸縮性の低さから他の繊維に比べてシワになりやすく、洗濯方法などを工夫するなど、なるべくシワにならない対策が必要です。
麻はクリーニングしないとダメ?家で洗濯できる?
麻製品に中には、自宅で洗濯可能なものもあります。
洗う前には、必ず洗濯表示を確認して、水洗いができるか、手洗いができるかを確かめましょう。
基本的には、洗濯表示に従って洗濯をすれば、問題なく洗濯できます。
しかし、自宅で洗う自信がない人やシワなくきちんと仕上げたいと思う人は、専門家であるクリーニング店に任せるのがおすすめです。
麻製品は、繊維が強いので洗濯に特別な技術が必要なわけではありませんが、シワになりやすいので工夫が必要です。
アイテム別の麻の自宅での洗濯方法
では実際に、麻製品を自宅で洗う方法をご紹介していきます。
麻製品は、洗濯機で洗濯できるものもありますが、シワになりやすいので手洗いをおすすめします。
麻シャツを手洗いする方法
用意するもの
- おしゃれ着用洗剤
- 大きめの桶または浴槽
- 洗濯ネット
麻シャツを手洗いする手順
- 麻シャツの洗濯表示を確認します。
- 桶または浴槽にシャツが浸かる程度のぬるま湯をはり、やさしく押し洗いします。
- おしゃれ着洗剤を入れやさしく押し洗いします。
- ぬるま湯を入れ替え、洗うとき時と同じように押しながらすすぎます。
- 脱水は、タオルではさんで水分を吸い取るか、脱水せずに濡れたまま干します。(洗濯機での脱水も可能で、10秒くらい脱水します。)麻はとてもシワがつきやすい素材で、洗濯機で脱水するとシワがつく可能性が高まります。軽く水を切った後に、濡れたまま干すことで水の重さでシワが取れます。また、麻の魅力であるクタッとした質感も演出することができます。
- タオルで水分を取る、もしくは濡れたままの麻シャツは手で軽く整形して風通しのいい日陰に干します。
麻は、長時間脱水したり、他の衣類と一緒に洗濯すると、シワがつくことがあるので注意が必要です。
また、濡れ干しをするときには、水分によってそれなりの重さがあるので幅広のハンガーに干すことをおすすめします。
麻ジャケットを手洗いする方法
用意するもの
- おしゃれ着用洗剤
- 桶または洗面所
- 洗濯ネット
麻ジャケットを手洗いする手順
- 麻ジャケットの洗濯表示を確認します。
- 桶または洗面所に麻ジャケットが浸かる程度のぬるま湯をはり、やさしく押し洗いします。
- おしゃれ着洗剤を入れやさしく押し洗いします。
- ぬるま湯を入れ替え、洗うとき時と同じように押しながらすすぎます。
- 脱水は、タオルではさんで水分を吸い取るか、脱水せずに濡れたまま干します。(洗濯機での脱水も可能で、10秒くらい脱水します。)麻はとてもシワがつきやすい素材で、洗濯機で脱水するとシワがつく可能性が高まります。軽く水を切った後に、濡れたまま干すことで水の重さでシワが取れます。また、麻の魅力であるクタッとした質感も演出することができます。
- タオルで水分を取る、もしくは濡れたままの麻シャツは手で軽く整形して風通しのいい日陰に干します。
麻は、長時間脱水したり、他の衣類と一緒に洗濯すると、シワがつくことがあるので注意が必要です。
また、濡れ干しをするときには、水分によってそれなりの重さがあるので幅広のハンガーに干すことをおすすめします。
麻肌着を手洗いする方法
用意するもの
- おしゃれ着用洗剤
- 桶または洗面所
- 洗濯ネット
麻肌着を手洗いする手順
- 麻肌着の洗濯表示を確認します。
- 桶または洗面所にマフラーが浸かる程度のぬるま湯をはり、やさしく押し洗いします。
- おしゃれ着洗剤を入れやさしく押し洗いします。
- ぬるま湯を入れ替え、洗うとき時と同じように押しながらすすぎます。
- 脱水は、タオルではさんで水分を吸い取るか、脱水せずに濡れたまま干します。(洗濯機での脱水も可能で、10秒くらい脱水します。)麻はとてもシワがつきやすい素材で、洗濯機で脱水するとシワがつく可能性が高まります。軽く水を切った後に、濡れたまま干すことで水の重さでシワが取れます。また、麻の魅力であるクタッとした質感も演出することができます。
- タオルで水分を取る、もしくは濡れたままの麻シャツは手で軽く整形して風通しのいい日陰に干します。
麻は、長時間脱水したり、他の衣類と一緒に洗濯すると、シワがつくことがあるので注意が必要です。
また、濡れ干しをするときには、水分によってそれなりの重さがあるので幅広のハンガーに干すことをおすすめします。
麻を長く愛用するためのお手入れ方法
麻製品を長く使うにはお手入れが必要です。
丁寧にお手入れを行うことで、生地を傷めずに長持ちさせることができます。
雨の日は極力使用しない
麻は極力雨の日には使用しないことをおすすめします。
麻は非常にシワができやすく、少しの摩擦でシワができてしまいます。
特に水に濡れてしまうと少しの摩擦でもシワになりやすいので、雨の日は使用を控え、水に濡れないように使用することをおすすめします。
もし麻製品が濡れてしまった場合には、極力摩擦が起こらないように注意してください。
使用したら霧吹きで水分を与える
麻製品は、シワができやすい素材ですが、日頃からできる対策はあります。
麻製品を使用した後に、霧吹きで少し水分を与えることで、次の日にはシワが減少します。
麻は、雨などで多くの水に濡れるとシワができやすいですが、適度な水分を与えると水の重さで自然にシワが伸びます。
ちなみに、霧吹きで水分を与える以外にも、お風呂のお湯の水蒸気に麻製品を少し当てることでもシワを伸ばす効果があります。
霧吹きを持っていない場合には、こちらの方法を試してみてください。
ブラッシング
麻の衣類や小物類は着脱時にチリやホコリなどの汚れがついてしまいます。
特に麻は虫食いやカビになりやすい性質があるので、繊維に汚れが絡まったまま放置しておくと、虫食い・カビが増える原因にもなります。
着脱時には、毛並みに沿ってやさしくブラッシングするようにしましょう。
ブラッシングに使用するブラシは、合成繊維のものだと静電気が発生しやすくなるため、傷みの原因になることもあります。
そのため、ブラッシングをするときには、天然繊維の柔らかいブラシを使用することをおすすめします。
ブラッシングをすることで、麻製品の汚れを取る効果とシワを伸ばす効果があります。
麻はとにかくシワができやすい素材なので、丁寧に扱うことが大切です。
シミがついたら応急処置
麻製品にシミがついてしまったときには、すぐに拭き取るようにしましょう。
特に麻製品は、夏場に使用することが多いため知らず知らずのうちに汗のシミができている場合もあります。
そんなときには、薄めた洗剤を乾いたタオルにつけてシミの部分を拭き取り、その後水分のついたタオルで洗剤を拭き取ります。
洗剤を拭き取った後は、乾燥させるようにしましょう。
麻のシミは虫食いやカビの原因になります。麻は虫食いやカビが発生しやすい素材でもあるので、汚れがついたときには、クリーニングに出すことをおすすめします。
また、家でできるのはあくまで応急処置までなので、シミが残ってしまった場合や、完全に汚れが落ちきっていないと思った場合はクリーニングへ持っていきましょう。
麻は毎日着ない方がいい!
お気に入りの麻製品は毎日使いたくなりますが、麻は1度使用したら1日~2日休ませてあげるのがおすすめです。
麻は比較的型崩れしにくい素材と言われていますが、普段の生活で起こる摩擦や汗の吸収などを100%避けることはできません。
そのため、毎日着用し続けると形状が変化してしまう恐れがあります。
1日~2日休ませることで、麻内にこもった湿気が発散され元の形状に戻ろうとします。
摩擦を受け続けることはシワの原因にもなるので、連続しての着用は控えましょう。
2着で使いまわすようにすればその分、負担を分散することができるのでおすすめです。
オフシーズンの保管方法に注意
夏場に活躍する麻はオフシーズンに入ったら、クリーニングに出すか自宅で洗濯して汚れを落としましょう。
汚れが繊維内に残ったまま保管しておくと虫食いの原因になります。
麻製品をクリーンな状況に戻すイメージで、シーズン中の汚れや湿気を取り除きましょう。
また、麻は直射日光に弱いので、日陰で風通しがいい場所で保管してください。
麻はカビや虫食いができやすいので、保管しているときも湿気から守る防湿材と虫害から守る防虫剤を一緒に入れておくことがおすすめです。
麻の豆知識
麻は国内でもさまざまな製品に使用されており、高級品の麻ですが一体どこで生産されているのか知らない人も多いと思います。
そこで、ここからは、麻の豆知識をご紹介していきます。
麻の産地は?
麻は、種類によって生産地が異なっており、衣類に使用されるリネンの主な産地は、フランス・ベルギー・オランダ・中国・ロシアです。
一方、ラミーは、中国・ブラジル・フィリピン・マレーシアで生産されています。
リネンは、昔からヨーロッパで生産が盛んな麻で、高級素材として扱われてきました。ラミーは、主に東南アジアが中心で、普段着などにも使用される麻として親しまれています。
地域によって麻の価格が変わったり、麻を高級品として扱うか日常品として扱うかの判断が変わるということが分かります。
麻の歴史
麻は約1万年前から人類が使用し始めたと言われています。世界文明発祥の地であるチグリス・ユーフラテス川周辺にリネンが芽生えていたということです。
古代エジプトでは、リネンは神事にも使用されており、ギリシャ人やローマ人の間では上質なリネンが重宝されていたと言われています。
このように世界では、古くから麻が使用されていますが、日本でも古くから麻が衣服に使用されていました。
日本では3世紀の魏志倭人伝の記述に、稲とともにラミーを栽培しており、麻織物を作っていたとあります。
このように、麻の種類は異なりますが、世界でも日本でも古来から麻は栽培されており、製品として使用されていたことが分かります。
麻の高級品はリネン
麻にはさまざまな種類がありますが、その中で高級品として扱われているのはリネンです。リネンは、よく衣類に使用されるラミーに比べても値段が高い麻の種類です。
リネンはもともと、ヨーロッパを中心に使われていた麻で、コットンやウールの繊維ができるまでは主な繊維として使用されていました。
コットンやウールが誕生してからも、高級素材としてタオルやインナーなどに使用されています。
リネンの特徴として、他の麻素材に比べても肌触りが良く、チクチクしたりゴワゴワすることが少ない点があります。
リネンは、肌触りや質感が良く、着心地が良いことから最高級品として扱われています。値段は高いですが、とても柔らかく手触りのいい質感が多くの人に愛されています。
麻の偽物に注意!
麻の原材料は最高級品になると値段が高いので、市販されている衣類や小物には麻以外の繊維が混ぜられている場合も多々あります。
麻製品は涼感があり、肌触りも良いことから夏場に使用することが多いですが、その素材表記は確認していますか?
麻100%と書かれていても、他の毛が混ぜられていることがあります。
また、麻製品にはリネン100%と書かれているものもありますが、実はリネン以外の麻を混ぜている偽物も存在しています。
麻の種類は、見た目や触り心地では分からない場合が多いです。その場合には、偽物に気づくことができません。
本物の麻かどうか確認するには、専門の研究所で成分を分析するしか方法がないので、実際には確認することは難しいといえます。
特にリネンを使用した製品は、高級品なので明らかに安すぎるときには、偽物であることを疑った方が良いです。
そんな中で、本物の麻製品を見分けるには、素材表示を確認することはもちろん、あまりに安い値段のものは疑ってみることや正規の販売店で購入するなどの工夫が必要です。
麻をさわやかに着こなすならお手入れは忘れずに!
麻の基本情報とお手入れの注意点をご紹介しました。
夏に活躍する素材ですが、シワになりやすく洗濯の後には必ずアイロンがけが必要です。
また、次のシーズンまで虫食いやカビを防ぐには必ず汚れを落として防虫剤を置くようにしましょう。