
大切なときに使おうとクローゼットにしまっていたバッグにカビが生えてしまった。このような経験をしたことがある人は少なくないでしょう。湿度や気温などの環境、バッグに残ったままになった汚れやホコリなどが原因で、カビは簡単に増殖してしまいます。
バッグのカビ対策としては、そもそもカビが生えないようにすることや、カビが生えてしまったときに適切な対処をすることが重要です。しかしカビの場合は普通の汚れに比べ、クリーニングのプロでなければ完全に対処できないケースが多くあります。またカビは時間の経過に伴いより落としにくくなるので、気が付いたタイミングでカビ落としをしましょう。
この記事では、カビが発生する原因や発生しないようにする方法、カビが生えてしまった場合の対処法について説明します。また、個人で対応できない場合のクリーニング専門店への依頼についても解説いたします。
目次
1 鞄にカビが生えてしまう原因とは?
そもそも、なぜバッグにカビが生えてしまうのでしょうか。主に2つの理由が挙げられます。
1.1 湿度や気温などの環境
カビの種類によっても異なりますが、湿度が70%以上になり、気温が20〜30度程度であると、カビが繁殖しやすくなります。また、押し入れなど風通りが悪く、空気の入れ換えがあまりされない場所で保管している場合も要注意です。
1.2 手の油やホコリなどの栄養分
カビが繁殖するためには、栄養源が必要になります。カビの栄養源になるのは、人の手からバッグについた油分やクリーニングのための皮革用のクリーム、さらにはホコリなどです。
2 鞄にカビが生えた際の対処法
注意をしていても、カビの発生はなかなか防ぎ切れないものです。そのため、実際にカビが生えてしまった際の対処法を知っておく必要があります。
カビが生えた際の対処法はバッグの素材によって異なりますが、「革」「ナイロン」「布」の3つの素材を取り上げて説明します。
2.1 革製品の場合
高級ブランドのバッグには、革素材が使われていることが多いです。ルイ・ヴィトンやエルメス、コーチ、シャネルなど、人気ブランドの多くが革素材のバッグを展開しています。ただ、革素材はカビが発生しやすいのが難点です。
革素材のバッグにカビが発生してしまった場合の簡単な対処法としては、濡らした布やタオルでカビが生えた部分を抑えるように拭き取り、その後、天日干しにするという方法があります。濡らした布を使うのは、カビの胞子を周りに飛ばさないようにするためです。天日干しは紫外線の多い10時から14時のタイミングで行いましょう。長時間の天日干は型崩れを引き起こすので、日が傾いてきたら、すぐに取り込みましょう。取り込んだあとは保湿用のクリームを塗ります。最後に乾拭きを行い、バッグに残ったクリームをふき取りましょう。余ったクリームはカビの栄養源となるため、残さずふき取ることを心がけましょう。
天日干しをしても何度もカビが発生してしまう場合は、重曹水や消毒用エタノール、カビ取り剤、ブランドバッグ専用のクリーナーなどを使って、カビの退治を試みましょう。
重曹水を使った対策は以下のようになります。
1.水100mlに対して小さじ1杯の重曹を溶かし、重曹水を作ります。
2.乾いた布やタオルに先程の重曹水をつけて、カビのついている部分を優しくふき取ります。
3.天日干しを行い、湿度を飛ばします。
4.革専用クリームを塗り、乾拭きで余計なクリームをふき取ります。
続いて消毒用エタノールを使った対策を紹介します。エタノールは変色を引き起こすこともあるので、対策前に目立たないところで試したうえで行ってください。
1.消毒用エタノールを革製品のカビ部分に対して直接に吹きかけ、15~30分ほど待ちます。
2.乾いた布やタオルでふき取ります。
3.天日干しを行い、湿度を飛ばします。
4.革専用クリームを塗り、乾拭きで余計なクリームをふき取ります。
カビ取り剤・ブランドバッグ専用のクリーナーはカビ取りに特化しており、個人で対策する際には役に立ちます。スプレータイプから液剤タイプのものまであります。商品の指示に従いご利用ください。ただし個人での対策は予期せぬシミの原因ともなりかねないので、商品の口コミ情報も確認しながら行ってください。また大事な鞄であれば、プロのクリーニング店にご依頼することをオススメします。
2.2 ナイロン製品の場合
ナイロン素材を使ったブランドバッグは、革素材のバッグに比べるとカビは生えにくいです。しかし、湿度や気温でカビが繁殖しやすい条件が整い、空気の入れ換えなどがあまりされない押し入れやクレーゼットに入れたままにしておくと、カビが生えてしまいます。
実際にカビが生えてしまった場合は、消毒用エタノールや薄めた酸素系漂白剤を使って対処するのがセオリーです。少々のカビならエタノールで、カビの発生具合がひどい場合は酸素系漂白剤を使います。
2.3 布製品の場合
布製のバッグでカビが発生してしまった場合は、重曹やエタノールを使ってカビの除去を試みます。カビの程度が軽い場合は重曹を、程度がひどい場合にはエタノールを使います。
重曹やエタノールを使ってカビを除去したあとは、天日干しにして鞄をしっかり乾かします。
3 鞄にカビが発生しないための対策
革素材のバッグ、ナイロン素材のバッグ、布素材のバッグでそれぞれカビが発生した場合の対処法を説明してきましたが、まずはカビが発生しないように努めることが重要です。
カビが発生しないようにするポイントとしては、通気性の良い場所で保管をすることや、保管する前にしっかりと汚れ落としなどのケアをすることなどがあります。収納前に干して湿気を飛ばしたうえで、アルコールなどで汚れを落とすことが大切です。保管場所に湿気をためないことも重要です。目安としては湿度55%以下を目指しましょう。具体的には押し入れやクローゼットは定期的に開放して、空気の入れ替えをしましょう。その際に、ドライヤーや扇風機などを使うと効率的に換気ができます。箱や引き出しに収納している鞄は収納から出すことがポイントです。除湿剤も湿度を避けるためには重要です。床に設置するタイプは下に溜まる湿気を取り除いてくれます。
狭い場所にバッグを詰めすぎると型くずれがしてしまう上、空気の通りも悪くなってしまうので注意が必要です。また、袋に入れてバッグをしまっておく場合は不織布を使いましょう。通気性が高いため、カビが発生しにくくなります。鞄の中には除湿剤や新聞紙をつめることも湿度対策としては効果的です。
鞄の保管方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>プロが教える、自宅での鞄の保管方法をご紹介します!!|宅配クリーニングのリナビス
4 鞄のカビ対処には宅配クリーニングが安全
ただ、これまでも説明したように、カビが一度発生すると完全に退治するのはなかなか大変です。バッグを長持ちさせるためには、クリーニングのプロの力を借りる必要が出てきます。
クリーニングを専門店に依頼する場合は「宅配クリーニング」が便利です。宅配クリーニング専門店のイメージ調査で3冠を獲得した「リナビス」であれば、創業60年の実績と確かな職人の技で、お客様が大切に使っているバッグのカビを確実に除去します。
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